どうしてこんなに大きくなっちゃったの? 業界最大容積730Lの冷蔵庫を作った背景とは

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先日、日立は業界最大容積30L「R-X7300F」の冷蔵庫を発表しました。ここまで「大容量」にこだわるワケを知りたい!というわけで、日立に伺ってお話を聞いてきました。対応していただいたのは、発表会でお馴染みの商品企画の南雲さんです。
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★発表会レポートはコチラ
■「リビングは広く、キッチンは狭く」という住宅トレンド
二十数年前は台所が独立しており、収納スペースも広めで、醤油などの調味料は冷暗所の流しの下に置いて冷蔵庫の変わりとして使われていました。ところが、システムキッチンが登場したことにより、台所事情が大きく変化します。
「システムキッチンは、鍋などを取り出しやすいように流しの下などに入れて、引いて出し入れできるようになりました。また、食器洗浄機はビルトインにする家庭も増えています。便利になった反面、そこに入れて常温保管していた調味料や粉類の行き場が失われていったんです」と南雲さん。
「さらに、最近のトレンドはリビングを広くしてキッチンを狭くする間取りです。対面キッチンなどでリビングダイニングとなり、マンションではキッチン部分が3畳程度というところも少なくありません。パントリーがある間取りは少ないですから、冷蔵庫はそういった調味料などを入れる倉庫代わりにもなっているんです」と、最近の台所事情について語りました。
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▲近所の売り出し中の新築マンションの間取りをチェックしてみました。3LDK75平米の間取りでキッチンは3.4畳、4LDK96平米の間取りでキッチンは3.7畳。20平米広くなっても、キッチンはたったの0.3畳しか広くなっていませんでした
醤油や味噌といった調味料は場所をとります。それが冷蔵庫に入って常に占有しているため、冷蔵庫はある程度大きくなければ使いにくいのです。共働き夫婦の増加でまとめ買いが増えたという理由もありますが、そもそも台所が狭くなり、収納スペースが減ったことから大容量冷蔵庫のニーズが生まれたのですね。
しかし、リビングを広くしてキッチンを狭く設計したいハウスメーカーは、そんな事情を知りつつも、キッチンをコンパクトにしたいという思いもあるそうです(冷蔵庫の置き場所も含めて)。家電メーカーは置き場所のサイズや搬入経路の問題が一番悩みどころなので、そこは大型冷蔵庫を入れられるような間取りにしてほしいそうです。私もよく「大きな冷蔵庫は、買いたくても置き場所がない」という声を聞くので、大型冷蔵庫が入るような間取りに改善してしてほしいなと思いました。
現在のボリュームゾーンは400Lから500Lだそうですが、確実に500L以上の割合が増えており、これからも増加する傾向だそうです。
■食材をたくさん入れるから、鮮度が長持ちすることも重要
たくさん入っても、食品が腐ってしまったらもったいないですよね、最近の冷蔵庫は整理性も向上して、食品も鮮度が長持ちするようになっています。
特に日立の場合は「スリープ野菜」が素晴らしいですね。実験結果は何度も見ましたが、葉物野菜が1週間状ピーンとしています。真空チルドも、使いかけのお肉やお魚、加工食品の変色が抑えられて、美味しく保存できますしね。我が家は子供達が野菜好きなので、スリープ野菜が本当に魅力的……。
最後に、売れている”色”について聞いてみました。今回取材した冷蔵庫は8月13日発売予定なので、前モデルのフラグシップモデルR-X6700Eでお答えいただきました。なんと、個性的な「クリスタルミラー」が大人気で6割を占めるそうです。個人的にはグラデーションマグノリアが好きだったのですが、売れているのは無難なクリスタルシャンパンと予想していました。
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冷蔵庫も”無難なデザイン”が売れるというわけではないんですね。そんなわけで、色々勉強になった取材でした。南雲さん、ありがとうございました!

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