寒い室内で空気の換気はどうする? エアコン・扇風機を使った効果的な空気の入れ替えを伝授!
寒くなってきましたね。窓を開けて気持ちいい季節はもう終わってしまいました……。これからはどんどん寒くなり、乾燥が気になってきます。インフルエンザや風邪も流行ってくるので、色々心配ですね。
今年はコロナ禍ということで、室内の換気や空気の質に注目が集まった年でもありました。厚生労働省も「3密回避」のひとつとして、空気の換気を推奨しています。個人的にも「家電を使った換気」について、多数執筆した年でもありました。
空気が乾燥し、ウイルスが活発になる冬こそ、きちんとした換気を行う必要性はますます高まります。ただ、冬は窓を開けると温度が下がって寒いですよね……。一体どのようにするのがベストなんでしょうか。
三菱電機が家電を使った効率的な換気についてセミナーを開催し、その答えを教えてくれました。とても興味深い内容でしたのでレポートします。
■ニューノーマル時代、換気は生活様式のひとつ
厚生労働省の資料を見ると、空気清浄機の利用が推奨されています。そして、厚生労働省はHEPAフィルターを使用し、風量が5㎥/分以上であるなど、使用できる空気清浄機の基準を明確に提示していました。
換気の代わりにはなりませんが、補助的に使用することを推奨しています。今はさまざまな空気清浄機が発売されていますが、基準にあった空気清浄機を使用したいですね。
2020年9月25日に発売された三菱電機の空気清浄機「MA-PV90A」は、厚生労働省が推奨する基準を大きく上回る風量9㎥/分以上。高性能除菌、HEPAフィルターを採用しており、さらにプレフィルターおそうじメカでプレフィルターの目詰まりを抑えるとのことで、清浄機能のポテンシャルを維持し続けることができます。溜まったホコリは4ヶ月に1度捨てればOK。
三菱電機ホーム機器 営業部 赤坂晴輝さんは「38畳を30分で清浄できるハイパワーな空気清浄機なので、部屋間のドアを開放して2LDK程度の広さでも一気に清浄できます」と、同製品の特徴について語りました。
こちらは残念ながら家電量販店等では購入できないのですが、通販ショップなどで販売されています。
製品情報:空気清浄機 MA-PV90A
■冬期は暖房を活用しながら換気する
換気について三菱電機 住環境研究開発センターの古橋拓也さんは、「効率良く換気をするためには、空気の流れを作ることが肝心です。どこかの窓を開ければ、それで換気されていると考えがちですが、それでは効率の良い換気はできません」といいます。では、効率的な換気とは一体何をすればいいのでしょうか。
「窓を開けて外からの空気の入り口を作るだけでなく、室内の空気が放出される出口を作るのが、効率よい換気には重要です」(古橋さん)
室内空気を均等にかくはんし、よどみを解消できるのはサーキュレーターや扇風機。窓を開けながら扇風機を使うことで均等に攪拌でき、窓開けだけではできない部屋全体の換気ができるそうです。
ちなみに、三菱電機のサーキュレーション扇風機「SEASONS」は、10メートル付近まで到達する真っ直ぐな風が特徴です。部屋の奥から窓に向けて風の流れを作れば、換気にとても有効です。本体は少し大きめですが、音が小さく、空気かくはんに優れた扇風機です。何度も試したことがありますが、換気にぴったりです。
でも、冬の間は窓を開けながらの扇風機は寒いですよね……。
WHOが出している室内の温度指針値では室内温度を18℃にするよう提案されています。ただ、窓を開けて換気をすると屋外の冷たい空気が入りますので、室内の空気が下がってしまいます。冬に健康的を保ちながら換気するのであれば、室内温度は18℃以上になるようエアコンなどの暖房機を活用しながら、換気すると効率的とのことです。
「エアコンというのは、単に空気を暖めたり冷やしたりするだけでなく、空気の流れ、気流を生み出しています。その気流を利用することで、換気量をアップさせることができます」(古橋さん)
標準的な住宅のリビング・ダイニングで、窓を開けて換気をした場合のシミュレーション結果が公開されました。左はエアコンが右端に設置されている場合、右はエアコンが左端に設置されている場合で、どちらも右側の窓が開いています。
シミュレーション結果をみると、どちらの場合もエアコンの気流を窓に向けることで、換気量が高まることが分かります。
「窓を開けている間もエアコンを稼働したままの方が良いといわれていますが、そのときに窓の方向にエアコンの気流を向けることで、換気量を高めることができます。窓を開けている時間を短くでき、冬であれば寒くなる時間を短くすることができます」(古橋さん)
三菱電機のエアコンは、換気のタイミングを知らせてくれたり、スマートフォンで感覚的に風を操ったり、窓開け換気のアシストをしてくれるのは便利ですね。
製品情報:サーキュレーション扇風機SEASONS
■冬でも寒くならない画期的な換気扇「ロスナイ」
熱交換しながら換気できる「ロスナイ」も、こういった状況が続いているので注目されています。
ロスナイは、汚れた空気から熱エネルギーを回収して排出、屋外の新鮮空気に熱エネルギーを戻して室内に給気するので、熱ロスが少ない換気扇です。
三菱電機 中津川製作所 営業部 三木靖司さんはロスナイについて「内部のロスナイエレメントという熱交換器を通じて、室内の汚れた空気から熱エネルギーを回収し、屋外の新鮮空気に熱エネルギーを戻して室内に給気します」と説明。また、「冬の0℃の空気は、ロスナイエレメントを通じて、約15℃に暖められて室内に取り込まれます。汚れた空気と新鮮な空気が混ざりませんので、冬でも寒くならずにしっかり換気ができますし、熱ロスも抑えられますので、エアコンの電気代を削減できます」と、ロスナイ導入のメリットについて語りました。
以前、私もロスナイを製造している中津川製作所に行ってロスナイを見せていただきましたが、本当にすごい技術で驚きました(そのレポートはコチラをご覧ください)。既存の換気扇が調子悪くなってきたら、ロスナイ導入を検討したいところ。換気をしても室温が変わらないのので、夏でも冬でも快適ですね。
三菱電機の家電は効率よく換気ができる製品が数多くあります。上手に換気をしながら、今年の冬を乗り越えたいですね。
製品情報:換気扇・換気空清機ロスナイ
協力:三菱電機株式会社