次世代バッテリー、はじまる。世界最小クラスの1kWhポタ電

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次世代バッテリー技術で注目されるヨシノパワージャパン

2023年1月に誕生したヨシノパワージャパンは、アメリカの「ヨシノテクノロジー」の日本法人として設立されました。ポータブル電源の開発・製造・販売を主な事業としながら、日本国内での検品や品質テスト、カスタマーサポート、使用済みバッテリーの回収などにも力を入れており、日本の防災・減災への貢献も大きな使命としています。

同社の最大の特長は、独自開発の「三元固体電池」にあります。このバッテリー技術は、一般的な液体リチウムイオン電池やリン酸鉄系電池の良さを併せ持ちつつ、高いエネルギー密度と安全性を実現した次世代型の電池とのこと。三元固体電池は、高温環境下でも劣化しにくく、安全に長期間使用できるそうです。

かなり薄いです

ヨシノパワージャパンは、5種類のポータブル電源とソーラーパネルをリリースしてきました。その中で明らかになったユーザーのニーズや課題を分析し、改善点を反映して生まれたのが、今回の新製品「B1200 SST」です。

1200Wのドライヤーを仕様。残り時間やバッテリー残量が表示されます

停電時でも一般的な家庭用冷蔵庫を稼働、LED照明(10W)を約92時間(3.8日間)連続稼働可能。スマートフォン(12W)なら約76回分のフル充電ができます。1200Wで使い続けられるトータルの時間は約1時間ですが、連続使用は15分ほど。充電時間は70分でフル充電、急ぎの場合や60分で80%まで充電できます。


世界最小クラスの1kWhモデル「B1200 SST」誕生の背景と開発のこだわり

「B1200 SST」は、ポータブル電源シリーズの最新モデル。三元固体電池を搭載しながら、業界最小クラスのコンパクトなサイズを実現しています。約1kWhという大容量ながら、軽量で持ち運びやすく、キャンプや防災備蓄、ワーケーションなど、さまざまなシーンで活躍できるよう設計されています。

他社比較。サイズはコンパクトです

最大のポイントは、4000回の充放電サイクルに耐えるバッテリー寿命です。これは現時点で自社製品以外には見られない性能であり、家庭用電源としての信頼性をさらに高めています。また、低温環境(-20℃)でも動作し、放電率も高く、夏でも冬でも安心して使える仕様です。振動や衝撃、温度変化に強く、災害時にも安心して使えるという点で実用的な製品です。

これまでの製品では、「ちょっと大きすぎる」「デザインが使いにくい」といった声もありました。そこで今回はユーザーデータを分析し、最もニーズの高い容量帯を狙って、無駄を削ぎ落としたシンプルかつ実用的なデザインに刷新。見た目のスマートさにもこだわりながら、カスタム金型を新たに起こして量産効率もアップさせました。

Amazon 公式店舗

価格面でも工夫が凝らされています。高性能な三元固体電池は、どうしても原価が高くなる傾向がありますが、既存製品と同じ部品を使い、設計コストを削減。直販モデルに加え、量販店での販売も予定されており、多くのユーザーに手に取ってもらえるような戦略をとるそうです。


独自技術の優位性と、未来へ向けた展望

三元固体電池は、中国の大手電池メーカーによって開発されましたが、ヨシノパワージャパンはその技術における「ポータブル電源領域での独占契約」を結んでいます。これにより、他社が容易に真似できない体制を築いており、コスト・品質・ブランド面でも大きな優位性をアピールしていました。

現在、多くの競合他社は価格の安さを重視してリン酸鉄系電池を採用する傾向にありますが、ヨシノパワージャパンは創業時から三元固体電池に特化し、製品全てにこの電池を搭載してきました。「安全性や性能の面で他社製品との差別化がはっきりと表れており、自社の強みとして誇りを持っている」とのことです。ただ、価格面ではやはりちょっと高いなあ……という印象です。5月26日までは半額なので、気になる方はぜひチェックしてください。

今後の展望としては、小型のソーラーパネルをはじめとする周辺製品の開発も進行中で、2025年中に複数の新製品をリリース予定。また、2025年5月2日、3日にはゴールデンウィーク期間中のプロモーションイベントも予定されており、特別価格での販売や、先着でのオリジナルアダプターのプレゼント企画も行われるそうです。

三元固体電池という独自技術を軸に、安全・高性能・長寿命な製品を次々と展開する吉野パワージャパン。日本市場に寄り添った製品づくりで、これから注目を集めるかもしれませんね。


本体仕様

製品名 YOSHINO B1200 SST
バッテリー種類 三元固体電池®
容量 1,085Wh
寸法 (幅×奥行×高さ) 296 × 204 × 256 mm 重量 11kg
エネルギー密度 87.74Wh/L(業界最高水準)


バッテリー仕様
セル構成 16.2Ah / 3.72V / NCM
独自開発 三元固体電池 2P9S 構成
サイクル寿命 4000 回
動作温度範囲 充電:-5℃~55℃ / 放電:-20℃~65℃
保管温度範囲 -20℃~60℃(4 週間以上可能)
出力仕様 AC 出力 100V 1200W(最大 1600W)
AC コンセント 100V 20A 三穴×4
DC 出力 USB-A ×2、PD60W ×1、PD100W(双方向)×1、DC5521 12V/10A ×1、
シガーソケット ×1
入力仕様 AC 入力 120V 1000W(約 70 分でフル充電)
DC/太陽光入力 XT60:12-60V / 400W 最大
機能・その他 ディスプレイ 高輝度タッチディスプレイ(残量/入力出力/エラー表示)
接続機能 Bluetooth + WiFi 対応(専用アプリ連携)
騒音レベル 35-52dB(500W 以下時は静音モード作動)
保護機能 過充電/過放電/過負荷/過熱/短絡保護
各種認証 認証規格 UL2743、UL1973、UL1741、UN38.3、PSE
付属品 標準アクセサリ AC 充電ケーブル、DC5521-DC5521 ケーブル、車載充電ケーブル、取扱説明

販売情報

・予約開始日:2025 年 4 月 17 日(発売:2025 年 5 月 26 日)
・販売価格:169,900 円(5月26日まで99,900円
・販売チャネル:公式サイト: https://www.yoshinopower.co.jp/pages/b1200detail
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ポップアップストア(プロモーションイベント)日程

日時:2025年5月2日~3日 11:00-18:00

場所:家電彼女Lab(浜田電機PC USEFUL内2階) JR秋葉原駅より徒歩3分