7月16日、日立は業界最大容量"730L"の大容量冷蔵庫R-X7300Fを発表しました。発売予定は8月13日、店頭想定価格は46万円(税別)。発表会レポです!
▲こんなに大きくても、全世帯の半数近くは搬入可能なんだそうです
■日立が大容量にこだわる理由
会場に入って3つ並んだR-X7300Fを見て一番最初に驚いたのは、やはりその大きさ。上位モデルの一番容量が大きい730Lは幅880mm、奥行738mm、高さ1833mm。ものすごい迫力!
日立は大容量冷蔵庫にこだわりを持つメーカーです。需要動向(日立調べ)を見てみると、501L以上の需要動向は構成比が上がっていました。近年はシステムキッチンが増えていますが、食洗機などが組み込まれており、常備品を入れるスペースは減っているそうです。それで冷蔵庫が食品庫代わりになってるんですね。消費税増税の駆け込み反動から回復していることもあって、大容量冷蔵庫の構成比は今後ますます伸びると見込んでいるようです。
▲新製品のポイントはこちらにまとめられていました。730L、すごいですねえ
■「スリープ野菜室」がパワーアップ! 一部だけではなく全部が潤うように
日立が自信を見せる「スリープ野菜」は、野菜から出てくるエチレンガスを分解し、炭酸ガスで野菜の鮮度が保つ機能です。以前、実際に取材もさせていただき、眠らせた野菜も見たのですが、葉物野菜が1週間たってもピーンとしているのには驚きました。
これは素晴らしい!と個人的には感激していたのですが、このスリープ野菜ゾーンというのが、一部だったのですよ。野菜室全体の下のほうだけ、たった42%でした。はっきり言って「不満!」でした。
▲世界初の技術ですって。でも読んでもよくわからなくて笑ってしまいました...
▲従来のスペースじゃ不満ですよねえ。やっと全部「スリープ野菜」できるように
しかし、ついに改善したのです。北海道大学と連携した"プラチナ触媒"という新技術を使うことにより、炭酸ガス生成量が約2.1倍になり、野菜室をまるごとスリープ保存できるようになったのです。「触媒作用を持つプラチナを粉体のメソポーラスシリカにナノ分解して添付することで、LEDを当てなくても高性能の触媒作用を発揮する」とのこと。......メソポーラスシリカってなんなのよ、という話はまあいいとして、これは嬉しいですね(笑)
▲野菜の量で実際に比較するとよくわかりますね!
もちろん中の構造も若干変えて、密閉度も上げているみたいですね。上段スペース、たて収納スペースもしっかりうるおいそう。
野菜室が大きいのは嬉しいですが、いっぱいいれると扉がとても重くなりますよね。中も見えにくくなります。そんな不満も電動引出機能やLED庫内灯をつけることによって使い勝手が向上していました。フルオープンになったのも地味に便利ですね。これなら納得です!
■真空チルドもプラチナ触媒で約1.8倍
真空チルドもパワーアップしています。炭酸ガス+0.8気圧で、ラップをしなくても、表面は変色しにくくなり、栄養素現象も抑えてくれます。大きい冷蔵庫だと、お皿ごとガサッと入れられるのはいいですね。
冷蔵庫にいれるとカチカチになってしまうケーキのスポンジも、ふわっふわでしたよ。
▲真空チルド保存したスポンジはふわふわ。ただの冷蔵室で保存したスポンジはカチカチ
▲ひき肉の色が全然違いますね!
■お客様の声を聞いて改善する"日本メーカーらしさ"を守る日立
省エネ性能ももちろんこだわり、新しい技術「マルチバブル制御」でさらに節電も頑張っていました。
日立はユーザーの声を聞いて、細かいところをしっかり改善していく伝統的な日本メーカーらしい安心感がありますね。バルミューダは「マーケティングをしない」と言い切って、独創的な発想でヒット商品を作っていますが、日立は真逆。
家電・環境機器事業部長の松田氏が「製品を開発するときは、お客様のニーズを把握することから始めます。これが日立のスタンスです」とお話しされていたのが印象的でした。
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最後に、ちょっと一言。商品企画の南雲さん、発表のときに早口すぎー! もうちょっとゆっくりしゃべってもらえると嬉しいです。(というか日立の人ってみんな早口ですよね...)