石油ファンヒーター、使ってる? 新潟市のダイニチ工業に行って最新事情を聞いてみた!

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私も石油ファンヒーターは実家にいるときは使っていたものの、今はエアコンに頼りきり。マンションは気密性が高く、エアコンがあれば十分。最近の一戸建ても昔よりも断熱性能が向上し、エアコンだけで冬を越せる家も増えているように思います。我が家も田舎の一戸建てですが、冬はエアコンのみ。ママ友宅でも、石油ファンヒーターは見かけることはほぼないです。

勝手に「もう終わってる」と思っていた石油ファンヒーターですが、今も根強い人気で、ずっと売れ続けているそうです。しかも進化しているんだとか・・・・・・!

そこで、ダイニチ工業本社に行って社長にお話を聞き、石油ファンヒーター製造の現場を見てきました。場所は新潟市にあります。実は「ホワイト企業」として有名との噂も聞きましたので、そのあたりも社長にじっくりお聞きしました!

新潟に行ってきたよ~!Dainichiロゴも新しくなっています


■石油ファンヒーターはまだ売れている! 国内生産100%にこだわるワケ

お話してくださったのは、吉井久夫社長です。「石油ファンヒーターは新潟の特産品」というところから、お話をしてくださいました。

吉井久夫社長。とってもおちゃめな方でした!

「新潟市は政令指定都市といっても、土地利用の95%が農業という土地柄ですが、昔から石油ファンヒーターの製造が各社で行われていました。三条市にはコロナさんがあり、加茂市にある東芝さんも以前は石油ファンヒーターを製造していました。燕三条市は金属加工がさかんなところで、プレス、メッキ、金型作りなど、なんでもできます。新潟市は立地条件として素晴らしいところなんですよ」

新潟市が石油ファンヒーターの聖地だったとは・・・・・・。続いて国内生産にこだわる理由を教えてくださいました。

「石油ファンヒーターと加湿器がメインの小さな会社ですから、この地域に根付き、社員の生活が成り立つことに価値があると思っています。海外には外注していません。半分が協力工場、半分が自社工場で、生産加工は100%国内です。小さい会社だけれど、協力工場を含めると1000人の生活がかかっています。家族も含めるともっと多いですよね。海外に外注すれば安くできて利益は増えますが、そんなことをしても意味はありません。関わる社員や協力工場がきちんと生計をたてられることが大事です。経営状況はオープンにして、利益が出たときは必ずボーナスという形で社員に還元しています」

ダイニチ工業は、石油ファンヒーターのシェアが50%以上。その理由は、石油ファンヒーターの歴史に関係していました。

「こういった製品は、30年もたつと衰退し、値段が下がって儲からなくなっていきます。石油ファンヒーターも同じで、大手メーカーがどんどんやめていきました。その結果、当社のシェアは50%を超えたのです。しかし、石油ファンヒーターは衰退産業ではありません。普及率は今も52%と高い数値を保っています。100世帯あたりでは、95台。つまり、石油ファンヒーターを2台持っているご家庭も多く、なくなりそうで、なかなかなくならない製品なのです。昨年は210万台販売しましたが、寒い年には300万台に達します。数値上では、あと2~3割は売れてもおかしくありません。そのために日々工夫を重ねています。石油ファンヒーターは、お客様の声を反映して年々進化して使いやすくなっているんですよ」

なるほど、そんな背景があったのですね。石油ファンヒーターはデザインだけを変えているのかと思っていましたが、実は中身も変わっているとのことです。細かい使い勝手が昔とは違うとのこと。さっそく工場内も見せていただきました!


■思ったより広い工場! 検査は厳重、全品燃焼チェック

工場内に入ると、思ったより広くて驚きました。石油ファンヒーターの市場は小さいと勝手に思い込んでいたので、もっと小さな工場で造っているのかと思っていたのですが、とんでもない!

作業している人は多く、大きな機械を使って、次々形になっていく工程は圧巻でした。

こちらは気化器。ブルーヒーターの青い炎は、ガスのように青白い炎で燃えるという意味。灯油をいったんガスに替えて燃やす部分が気化器です。ダイニチの石油ファンヒーターはセラミックを使うそうです。着火も早いそうですよ。

こちらは部品の成型が行われていました。ガシャーン!と大きな音をたてながら、次々成型していきます。

塗装された部品が天井がからぶら下がってユラユラと揺れながら運ばれてきます。塗装が一番難しいのは白なんだとか(車と一緒ですね)。人間の目でも厳しいチェックが行われるそうです。

石油ファンヒーターの形になっています。上のレーンでタンクが運ばれていました。

最後にすべて点火して燃焼テストを行うそうです。1ロットで抜き打ちではなく、全数検査。すごいですね!

あと驚いたのは、時短レーンがあったこと。育休などで時短業務を行っている方専用のレーンで、4時半に終了するそうです。これなら気兼ねなく帰宅できますよね。社員を大事にしている姿勢が伺えました。

そして、検査室も見せていただきました。

ー20℃の試験室に実際に入り、きちんと運転するのかチェック。さ、寒い・・・・・・!でも、北海道などでは、-20℃になる地域もありますものね。

寒かった・・・・・・

無響室では音が全くしないので、ちょっと具合が悪くなりました。こちらで音のチェックを行います。無響室でも15dB前後の音であればそれほど気になりませんでした。

無響室

いまどき石油ファンヒーターなんて・・・・・・と思っていましたが、今もたくさんの方が使ってるのですね。

実家では今も使っていますが、一番嫌いだったのが着火時、消火時のニオイでした。最新のモデルを使わせていただいたところ、ほとんど気にならなかったのでビックリ。

商品については後日詳しくレビューさせていただきます!

ダイニチ工業
https://www.dainichi-net.co.jp/

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